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zoom RSS 「真夜中に猫は科学する」の続編的な何か(1)

<<   作成日時 : 2016/12/03 01:43   >>

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裏の空き地で夜中にひっそりと開かれている猫達の集会。
実はその集会では、科学についての講義が開かれていた・・・・
というコンセプトのお話「真夜中に猫は科学する」ですが、ちょこっと続編的なものを書いてみました。

猫達の会合の様子を覗いてみてください。
今回のテーマは、生態系と生物多様性です。

集会の中心にいるのは、科学に詳しいということで「教授」と呼ばれるサイベリアンのエクレア。
物知りで聡明な彼が、猫達の疑問にズパット答えてくれます。
____________________________________

「では教授、本日の講義を」

ジョーの言葉に頷きながら、ブッチーが、右手で鼻先を撫でる。今日から彼が議長だ。

「では、今日は生態系と生物多様性の話にしようか。生態系というのは、生物とそれらが暮らす環境をひとつの閉じた世界だと考える考え方だ」

「僕と同居人と、僕が暮らすあの家のことですか?」

ルディが茶色い手を上げる。

「いいや。そんな狭い世界じゃない。例えば、太陽の光が植物を育てる。その植物を小さな虫が食べて、それをさらに大きな動物が食べる。こういう食べる食べられるの関係を、なんていうんだったかな? サスケ」

「焼肉定食!」

「お前なぁ……」

ブッチーが溜め息をつく。

「それを言うなら弱肉強食だろ」

「うーん。それも間違ってはいないけど、正解は『食物連鎖』だ」

「なぁんだ。トラノスケもはずれじゃん」

「少なくとも、焼肉定食よりはいいだろ」

ブッチーがサスケの頭をポカッと叩く。

「確かにね」

サスケの後ろでトラノスケが吹き出すように笑った。

「で、食物連鎖って何ですか?」

「僕たちの食事には、植物や、植物や虫や魚などを食べて育った他の動物の肉が入っている。僕たちはそういうものを食べて、他の生物の栄養分を取り込んで育って、そしていつかは必ず死ぬ。死んだ後は地面に埋められて土に還る。土の栄養分になった僕たちは、また植物を育てる。こういう大きな流れをすべて、生態系って呼んでいる。閉じた世界という意味は、物質が循環する範囲という意味だよ」

「じゃぁ、この草も僕たちも兄弟ってことですか?」

「また話が大雑把だな、お前は」

草をむしり取って遊んでいたサスケの言葉に、ブッチーが呆れたように笑う。

「大きな意味で見たら、僕たちも草もどこかではつながっている」

「じゃぁ、ここにいるみんなとも、兄弟ってことになるね」

「なんだよ、その『猫類みな兄弟』みたいな考え方は」

「ほんと、サスケは面白いな」

ブッチーが再び声を立てて笑い、コタロウもレオも腹を抱えて転げまわっている。

「えー。私、サスケ君と兄弟なんて嫌」

カエデの足元にうずくまっていたマシロがおもむろに言ったので、広場は更なる笑いの渦に包まれた。演台の上のエクレアもクスクスと笑っている。

「なんだよー、みんな。兄弟をいじめるなよ」

口を尖らせて、サスケは拗ねたように地面に仰向けに寝転がった。

「まぁまぁ、大雑把に見れば、僕たちはどこかで繋がっている。少なくともここにいるみんなは、イエネコという種でみんな仲間だ」

「イエネコ?」

「ジョーじいさんみたいに、特定の家に住まない猫も?」

「もちろん。僕たちは、ネコ目ネコ科ネコ属ヤマネコ種の中の亜種のひとつ、イエネコの一種だ。以前、僕たちの祖先はリビアヤマネコだって話をしたよね。つまり、リビアヤマネコというヤマネコの一種から派生したのが僕たちイエネコなんだ」

「ヤマネコって、山に暮らす猫という意味ではないの?」

もう1匹のカエデの子供、寡黙なモミジが、ポツリと口に出す。エクレアは少し身をかがめるようにして、モミジに頷き返す。


(2)につづく(http://tanunyan.at.webry.info/201612/article_3.html)

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